PEACE BOATで世界一周の旅ーその51
2024/07/12
メキシコから1週間かけてカナダのバンクーバーに接岸
人口約250万人のバンクーバーの港に着くと、ノルウェーとアメリカからの豪華客船2隻が先着で接岸しており、港周辺は上陸してきた観光客であふれかえっていました。人並みを整理していた女性に「どのくらいの人が上陸しているのか」と聞いても、首をかしげ、両手を広げるだけ。「大体、3000人かな」とつぶやくように言いました。
筆者は、その昔、バンクーバーには何度も来ていますが、その当時はこれほど観光客が押しかけていませんでした。その話は最後に触れたいと思います。
30年ぶりに降り立ったバンクーバー。背後にある船はノルウェーの客船で、NYでも一緒でした。
スタンレーパークでロープウエイに乗る
ツアーに参加すると、船からほどない距離のスタンレーパークに連れて行かれました。バンクーバー湾に面し鬱蒼とした森に囲まれた広大な公園です。バンクーバーは、豊富な森で生産される製材業と観光が主たる産業です。移動する大型バスも清潔でよく整備されていました。
このツアーの目玉は、パークからグラス・マウンテンの山頂に行く大型ゴンドラからの見物でした。山頂まで約10分の間、眼前に広がるパノラマは、遠くに広がるバンクーバー湾を臨んで、息を呑むような素晴らしい景観でした。
写真のような大型ゴンドラで山頂へ。山頂からの景観は素晴らしいの一語でした。
写真で撮影して見ても、実際の景観にはとうてい及びません。何事も実物に勝るものなしということでしょうか。山頂の景観を見ながら、配布されたランチボックスを広げて、しばし参加した乗船者らと歓談しました。
サケをシンボルとした環境運動
筆者は、40年ほど前にアメリカとカナダの行政マン、メディア関係者らと一緒になってサケをシンボルとした国際的な環境運動を展開したことがありました。サケは海から川に遡上し産卵して子孫をつないでいきます。日米加いずれも同じ習性であり、しかもサケが育つ海は北太平洋であり、共通の海で成長したサケたちが、3年後には生まれ故郷に向かってそれぞれの国に帰っていくというドラマチックな話で盛り上がっていました。
元々は、ロンドンのテムズ河が大西洋のサケの習性を利用して、汚濁したテムズ河の浄化キャンペーンにサケが再び遡上する河に戻そうという運動を展開したことを受けて始めたもので、日米加英の4カ国で同時期に始めた、地球規模の珍しい環境運動でした。
そんなことを思い出しながら、木こりが演じる木材切り競争などのアトラクションを見物したりしていうち、あっという間に帰途につく時間になりましたが、少々、時間に余裕があるので、港周辺の街に探索に出てみました。
原住民文化の木彫りの作品が、至る所で見かけました。宗教的な意味は薄く、表札代わりに建てていたと聞いたことがあります。
手頃なビアホールを見つけたので、生ビールとサンドイッチを注文して街行く人の観察を始めました。バンクーバーの途上を走る乗用車の多くが昼間からライトをつけています。後でガイドさんに聞いたら、昼間でもライトをつけていると事故が少ないデータがあるので、最近はエンジンを入れただけで昼夜問わず自動的にライトがつく車になっているとのことでした。
また、横断歩道では赤信号を無視して渡っていくジェイル・ウオーキング(jail walking,
刑務所に行くような違法な横断)意外と多いことに気が付きました。これも地元の方に聞いたところ認めていました。日本人は、車が来なくても信号が変わるまできちっと守っています。日本人の美徳ではないかと思いました。
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