PEACE BOATで世界一周の旅ーその39
2024/06/17
7人の「ウクライナ・ユース・アンバサダー」が乗船
停戦の気配がないまま泥沼化しているウクライナ戦争の不条理と戦場の悲惨さをPEACE BOATから世界に発信するイベントが開かれました。ウクライナから参加した7人の「女性大使」が主催者になり、船の屋上の広場でアピール宣言をしました。乗船客延べ約200人が参加して大使たちを元気づけ、支援を約束していました。
横浜の出港時から乗船しているのは、在日ウクライナ大使館とPEACE BOATが連携して組織した「ウクライナ・ユース・アンバサダー」7人のうら若き女性大使です。20,30歳代の若さあふれる華やかさがあり、船内でも目立っていました。
これまで船内のセミナーや講演で、ウクライナ戦争の悲劇だけでなく、ウクライナの歴史や文化を理解してもらうイベントを続けてきました。後半にさしかかり、一区切りの時期を捕らえて平和を訴えるアピール宣言を開催することにしました。
この日、船の屋上14階の広場には、次々と乗船客が集まり、用意しているプラカードを掲げて女性大使たちを支援し、ウクライナ国民を励ますメッセージを次々と発していました。
全員集合でアピール写真を撮影して、世界に発信して平和への願いを船上から訴えました。折しもスイスのビュルゲンシュトックでは、100カ国・機関の代表(このうち57カ国は首脳級)が出席する「世界平和サミット」が開催されました。ウクライナのゼレンスキー大統領が自らの和平案の支持を呼びかけたこともあり、PEACE BOATからの船上アピールはいよいよ盛り上がりました。
「大使」たちの主張を聞いていると、ロシアの侵略戦争なのに、長期化してくると世界の人々の興味が薄くなっていく。長引かせることはロシアの思惑でもある。興味を薄くして自分たちの立場を正当化していく。こうした訴えを聞いていると、やはり戦争は国家の勝手な思惑と主張から出てくるものだと思わざるえませんでした。
筆者は旧ソ連時代からウクライナには5回行ったことがあります。チェノブイリ原発事故調査団で行ったときは、いま石棺に封じ込まれた原発の前まで行きり、かなりの被ばくをしました。また1万年前、マンモスハンターとして広大なユーラシア大陸に広がっていたクロマニョン人の作ったマンモスの骨で作った住居や多くの石器類の遺跡を取材で尋ねたこともあり、ウクライナは筆者にとってことのほか親近感のある国です。
ウクライナは、世界の「美人国」の一つに加えられる民族であり、明るい気質はロシア人とは違った面を持っています。広大で肥沃な国土がいま戦場になっていることを憂いながら、これからも支援する約束をしました。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。