PEACE BOATで世界一周の旅ーその37
PEACE BOATで世界一周の旅ーその39

PEACE BOATで世界一周の旅ーその38

広島県から参加した元教員ご夫婦

PEACE BOATに乗船している方々は、実に多彩な経歴を持っている人ばかりです。その中から筆者が何かの縁で知り合った方をブログで紹介したいと思います。

最初に登場していただいたのは、広島県三次市から参加した藤原孝次さん(68)、ひとみさん(66)ご夫妻です。筆者が「日本の学校給食は世界一」というテーマで講演した際に参加していただきました。

1shasin 14階、船の屋上でインタビューしました。

お二人とも定年まで小中高の教員をされていた方で、最初に会ったときから率直に語るお人柄が気に入りました。お二人とも教員OB・OGということから、構想研創設25周年記念シンポジウムを思い出し、その後は日本の小中学校の教育について語り合う機会が増えました。

船旅も中間点を通過して、先日は有志参加の「学芸会」が開催されました。お二人は今回、社交ダンス発表会の出演は見送りましたが、船に乗ってからレッスンを受けており、8階のフロアで練習に励んでいる姿を時折見かけていました。ワルツ、タンゴ、ルンバ、ジルバに挑戦中で、船を下りるころにはかなりの腕前になっているでしょう。

PEACE BOATは、 持続可能な未来へ向けた自治体の取り組みを支援する国連のSDGsを推進しており、リベラル思考の活動をしていることも気に入り、このクルーズに参加したとのことです。

外国旅行は、新婚旅行でハワイに行ったときから、ほぼ40年ぶりということす。2018年にPEACE BOATに申し込んだもののコロナ禍で中断したため、今回の旅は待ちかねたものだったようです。

「1500人の乗船者ですから予想はしていましたが、若い方から年配者まで実に多彩な人生を送られてきている人ばかりで、講演や各種の集まりなどで交流が出来、楽しい船旅をしています」

これまでの寄港で上陸された都市の印象などをお聞きしました。

最初に写真で見せられたのは、なんとライオン君です。南アフリカ共和国(南ア)の自然公園のサバンナで撮影したもので、昼寝を起こされたのか大きなあくびをして歓迎してくれたそうです。観光車両から至近距離の撮影であり、珍しい写真を手に入れました。

2IMG_3109 (1)次に見せられたのは、茫漠と無数の砂丘が連なっているナミベア共和国の砂漠で撮ったものです。世界最古のナミブ砂漠は、無数の砂丘を連ねたような雄大な景観です。藤原さんは「砂の粒のきめ細かさを手のひらで感じました。数千年の自然環境の中で出来た奇跡の産物です」という感想でした。

3IMG_3338 (1)

小中学の教育問題で船内グループに参加

現役だったころは、二人とも初等中等教育の最前線で教師をしていたので、乗船客の若手グループが企画している「小中学校の教育を考える」会に参加しました。教育の立て直しなどを討論し、シンポジウム開催にも参加して教育問題の課題解決の提言もする予定とのことです。

いま話題になっている工藤勇一先生の著書も何冊か読んで感銘を受け、「素晴らしい論点ですが、具体的に工藤先生の提示する教育現場を実現するには、大きなハードルがあります。しかしそれを乗り越えて教育再生をはかるための方策も考える必要があります」と言います。ひとみさんのご意見も同じであり、二人の意見を調整しながら発言していく方針のようです。

アジア・アフリカ・ヨーロッパと回ってきて地球を半周したことになりますが、諸国で見聞して何が一番印象的だったのでしょうか。

「先史時代の歴史的遺跡から現代の社会の様子まで、時空を超えて見聞して私たち夫婦の視野を広げる機会になりました。人間のやってきたことは、人種とか肌の色とかに関係なく闘争の歴史であり、人を殺し、勝ったものが略奪する人間の闘争本能を垣間見たところがありました。毎日が社会科の勉強のような気持ちです」

数学の教師らしい孝次さんの感想でした。リタイア後は地域の民生委員などいくつかの社会貢献の役職を委嘱されており、今回は多忙の合間を縫ってのPEACE BOAT参加でした。

5ノルウェーノルウェーのベルゲン市では、フロイエン山頂からの絶景をバックに記念撮影。世界には息を呑むような光景が随所にあることを知り、日本の風光明媚を一瞬、忘れるところだったようです。

4IMG_4233 (1)セントポール大聖堂の前で。そのほか、ロンドン塔、大英博物館、ウエストミンスター寺院などを見学しました。ロンドン塔は13世紀から処刑する監獄にもなりました。ひとみさんは「多くの政治犯が処刑されていった話を聴いて胸が痛みました」と語っています。また「大英博物館」の見学では、諸国からの財宝・秘宝を集めた展示品を見て、英国の歴史的な「活動歴」を改めて認識したようでした。

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