PEACE BOATで世界一周の旅ーその40
2024/06/19
自由の女神から始まったニューヨーク寄港
ハドソン湾に船が入って間もなく、早暁の薄明かりの中に自由の女神がぼんやりと浮かんできました。甲板に並んで待っていた乗船客から、一斉にどよめきが広がりました。アイスランドを出港してからちょうど一週間、北の寒い海を航海してきた閉塞感がありました。誰もがニューヨーク寄港を今か今かと待ち望んでいたのです。
船は速度を上げたように感じました。遠くぼんやりしていた景色がみるみる輪郭を表し、やがて摩天楼が次々と姿を見せ始めました。これまでの寄港地とはまったく違った、世界一の大都市の風格を見せ始めたのです。船から見る摩天楼は壮大な規模を誇り、やはりニューヨークは別格だなと思わせる景色が次々と移っていくことに改めてびっくりしました。船からの景色の迫力を感じました。
どこの港へ接岸するときでも、船のWi-Fi接続が短時間、途絶えます。ニューヨークでも同じでしたが、少々時間が長引きました。しかし待てど暮らせど普及しません。イライラして部屋でくすぶっているうち、我がPCの不調に気が付き、大慌てで対応に追われましたが、そのうちWi-Fiの契約時間が切れてしまったのです。船内のWi-Fi再契約の窓口に駆けつけると、ニューヨーク出港まで閉鎖ということになっていました。
船はニューヨーク港90番ふ頭に接岸しました。となりのふ頭には、ノルウェーからの大型客船(多分1000人以上が乗船)が停泊しており、接岸すると大きなマンションが二棟並んだような景観になりました。およそ30年間の話になりますが、ニューヨークには取材で何度か来ています。あのころの印象とどう変わったか。入国審査後に早速、街に繰り出しました。
PEACE BOATが接岸した隣のふ頭に停泊していたノルウェーの豪華客船。その大きさといい豪華さといい負けそうでした。
全体的な印象をいうと街がきれいになっていました。自転車の駐輪場があちこちの通りにあり、家族連れでチャリンコ散歩を楽しんでいる風景もあふれていました。人が集まるような場所には、警察官とは違う派手な制服を着たパトロール隊員の姿も見え、街全体のセキュリティへの配慮も感じました。
何よりもあの30年前と違ってホームレス、物乞いの姿は全くなくなり、きれいな街に変わっていることを感じました。
ニューヨークには2日間の停泊です。PEACE BOATには多くのツアーが用意されていましたが、筆者は初日の夜にジャズ演奏の鑑賞、2日目はバスでマンハッタン車窓観光とハドソン川遊覧クルーズに乗船して、川から街の景観を楽しむツアーに参加しました。
便利なことに90番ふ頭からニューヨークの中心街のタイムズスクエア、セントラルパーク、五番街などへは歩いて行ける距離にあります。散歩がてらと言ってもそれなりに距離はありますが、田舎者の見物には格好のコースでもあります。
PC持参でレストランで執筆開始
日曜日のマンハッタンはどこもかしこも、ものすごい人出でした。観光客があふれており、レストランやコーヒーショップを覗くとどこも満杯。PC持参をしてきたので、どこかでWi-Fi接続をしてこのコラムなどを書く魂胆でした。早々に繁華街を退散して港に近い比較的人出の薄い地域に戻り、すいているレストランでこのブログを書き始めました。
アメリカは流石にどの店もWi-Fi接続が簡単で、従業員がセットしてくれる店もあります。
日本ではこうはいかないなと思いながらレストランを2軒はしごして楽しみました。PCを見せて作業するふりを見せると、すぐに店の端っこの邪魔にならないような席に案内してくれます。こうなるとチップもはずもうというものです。
こうしてニューヨークへの第一歩が始まりました。
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