イベルメクチンとコロナ感染症の世界の動向-2
2021/06/16
戦場と化したインドの状況
2021年1月ころ、インドのCOVID -19感染状況は峠を越え、やがて終息する方向へ向かっているように見えた。ところが、3月にはいると感染者数が徐々に増えだしてきた。満を持していたかのように感染爆発したのが4月に入ってからである。
4月に入るやインドで感染が急拡大する。「BBC NEWS JAPAN」「Trial Site News」、「The Desert Review」などメディアが伝えるインドの状況は、さながら戦場から伝える実況ルポであった。その中からBBC JAPAN が報道した見出しを抜き出して列挙すると次のようになる。
見出しから本文にジャンプできるので、読んでいただけると現場の状況が分かる。COVID -19ウイルスと人類が戦う壮絶な戦場の有様である。
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医療現場でイベルメクチンが浮上
戦場と化した医療現場でCOVID -19感染者の診療をする医師たちの必死の行動と思いがメディアの報道にも多数出てくるようになる。ワクチン接種が行き渡るのは、遠い先の話である。有効な治療薬もない、あっても高価な薬剤である。重症化した際に装着される人工心肺装置(ECMO、Extracorporeal Membranous Oxygenation:体外式膜型人工肺)は肺機能を代行する装置だが、インドにはほとんど普及していない。
肺炎になった際に使われるアメリカのギリアド社製のレムデシビルは、投与量が3000ドル(約33万円)であるから途方もなく高い薬剤である。こうした状況の中で、世界中の臨床試験で効果ありと報告されているイベルメクチンは、たかだか数千円で入手できる薬剤である。
メルク社が開発して製造し、アフリカ熱帯地方の寄生虫病の撲滅のために無償で配布してきた薬剤であるが、特許はとっくに切れ、ジェネリック製剤をインドの企業が製造している薬剤だ。
WHOを始め、アメリカのNIH、FDAなどがCOVID -19治療にイベルメクチンを禁止もしくは適応外としていることは医療現場の医師たちも承知していただろう。その理由が、十分な臨床試験データが得られていないというものだ。
しかしいま、戦場にあるいわば野戦病院の中での戦いである。エビデンスが出てくるまで待つことなどできない。安く入手でき、副作用もなくしかも、世界で50例以上の臨床試験で効果ありとされているイベルメクチンを使わないのは医師として怠慢と言われかねない。当然だった。
さらにもう一つ、重要な「証拠データ」があった。過去30年以上にわたってイベルメクチンを投与されてきたアフリカ諸国で、COVID -19感染者数、死者数が異常なほど少ない事実が分かってきたのである。
その証拠を世界で最初に気が付いて論文にしたのは日本人の研究者であり、次いで一市民であり、最後に筆者がWHOのデータを詳細に調べて作った決定版の証拠であった。
次回に続く
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