佐野陽子編「真夏の空は青かった」(サノックス)
長谷川博「オキノタユウの島で 無人島滞在アホウドリ調査日誌」(偕成社)

日本の首相に注文を付けた外国人の声明 恥じ入るのは日本国民だ

DSC_0425

写真は2015年5月8日付け日本経済新聞の報道

  アメリカなどで活動する日本研究者ら187人が、安倍(違憲状態)首相に対し「偏見のない過去の清算」を迫る声明を発表した。内外のメディアが一斉に報道した。

  一国の首相に対し、歴史認識で注文を付けるというのは、普通はあり得ない話である。それが堂々と行われたことで最もショックを受けたのは、安倍氏ではなく我々国民である。なんと、情けない国とその政治トップであることか。

 

 戦後70年も経って、その終戦記念日を節目に首相が談話を発表するとしていることを受け、先手を打って「歴史を歪曲するような談話はダメだよ」という事前ダメ出しを打って出てきたのである。もし、そのようなことをやれば、中国、韓国の反発だけでなく世界が日本から離れていくことを憂慮した知日家、親日家のメッセージでもある。

 なぜこのような情けないことになったのか。第一に安倍氏のこれまでの言動である。戦後レジュームからの脱却とかを主張し、日本がアジアで行ってきた過去の歴史を見直すかのような言動がある。そして憲法を「はっきり言ってみっともない憲法」とまで暴言を吐いている。

 このような軽薄な首相は、歴代の中でも突出している。太平洋戦争までに日本がアジアの各地で行った侵略行為、残忍行為は疑いようにない事実である。南京大虐殺でも殺された人数の真実ではない。そこに日本軍が何を目的に侵略していったのかが問題なのである。焦点をすり替えてはならない。

 中国本土に侵略したのは、領土ほしさと資源ほしさという目的以外合理的な理由は見つからない。当時の日本はABCD包囲網の理不尽さに対抗したという言い分もあるが、そのような包囲網を受けた日本の当時の指導者の国際感覚の欠如と浅薄な政治手法にむしろ原因があったというべきではないか。

 

 資源の乏しい日本が進歩するには、いつの時代にあっても知恵を絞り汗を流す施策以外あり得ない。外国に武力を行使して資源や活路を求めるのは間違っている。その中でも最も愚かな選択と決断は、太平洋戦争の開戦である。

 日米の国力を比較すれば、米国の数10分の1程度しかなかった弱小国の日本が、「神風」を頼りにして戦争を起こし、しかも国全体が焦土と化すまで戦争を続けたことである。 

 そのような指導者を戴いた過去は、日本人として情けないだけでなく世界に対して恥ずかしい思いだ。今回の国際的な知名人、学者らからの安倍氏宛の声明は、それに匹敵するくらい恥ずかしいものだ。それもこれも日本は、過去の戦争の歴史を自らの手で総括をしてこなかったことによるものだろう。

 戦争の責任は誰にあったのか。それを日本人として総括し、反省の総括を世界に発することができなければ、いつまでたっても「ドイツでは・・・」などと他国の事例を引き合いに出すだけで、結局は何も変わらない国で終わるだろう。

  このテーマについては、随時、発信していきたいと思う。

 

コメント

フィード コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。

コメントの確認

コメントのプレビュー

プレビュー中です。コメントはまだ投稿されていません。

処理中...
コメントを投稿できませんでした。エラー:
コメントを投稿しました。 さらにコメントを投稿する

入力された文字と数字は画像と一致していません。再度入力してください。

最後に、下の画像の中に見える文字と数字を入力してください。これはプログラムを使ってコメントを自動的に投稿するのを防ぐために行われています。

画像を読み取れない場合は 別の画像を表示してください。

処理中...

コメントを投稿

アカウント情報

(名前とメールアドレスは必須です。メールアドレスは公開されません。)