PEACE BOATで世界一周の旅ーその8
2024/04/27
インド洋の日の出
船の朝は早い。午前6時からエアロビクスが始まり、アスレチックジムがオープンして早くも、ランニングマシンに精を出している人を見かけます。
この日、4月27日の日の出は6時23分です。12階のプールを取り巻くデッキには大勢の乗船客が集まってきます。体操の前に日の出を拝み、この日の一日が始まる気分になります。
1300人の乗船客に退屈感を与えないために、多くの企画、イベント、カルチャースクールが朝6時から夜11時まで、10か所の会場で進行していきます。最も大きな劇場型のプリンセスシアターでは、午前と午後に映画が上映されており、この日は「日本人の忘れ物 フィリピン中国の残留邦人」、「ナイル殺人事件」が上映され、映画の合間に高橋和夫さんの「カザと紅海」という講演会がありました。
中央の空間を取り巻くようにヨガ教室が行われますが、連日、大盛況です
人の集まり具合を見ていると、ダンス教室はほぼ確実に盛況です。社交ダンスを始め、サルサ、ベリーダンスなど若い世代から年配者まで誰もが楽しめるようなプログラムになっているようです。船に乗っていると運動不足になりがちなので、体を動かすプログラムがそれなりに用意され、参加者もまた集まってくるという感じです。
乗船者が自主的に企画して呼びかける企画ミーティングや各種の教室も大きなスペースを適当に区切ってそれぞれが開催しているので、筆者もいくつかに参加して見ました。これまでの寄港地での旅の思い出を語り合うサークルでは、深圳でカードが使えず食い逃げ寸前で中国の友人に助けられた失敗談を披露してうけました。
船内のバス・トイレ事情
船の中で3ヶ月も過ごすので、乗船する前に多くの人から日常生活の有様を聞かれましたが、体験前ですから答えようもありませんでした。生活する部屋もビジネスホテル並みということだけで乗ってみるまでは一抹の不安感がありました。
狭い空間ですが、特段の不都合もなく使っています
部屋に案内されてみると、15平米ほどの部屋に大きな窓付き、ダブルベッド備えの部屋で、洗面台付近のアメニティは簡素で何もありません。バス・トイレもそれなりのものです。ただバスタブではなくシャワーであり、狭い空間ながらお湯の温度は十分であり水勢もかなりのものです。就寝前や起床直後にシャワーを使う習慣はなかったのですが、これに慣れてしまうと日本的に肩までお湯に浸るお風呂は忘れていきました。
トイレは事後洗浄(いわゆるウオッシュレット)ではない昔ながらの様式です。30年近く使い慣れてきた洗浄トイレでない、昔ながらの自分で始末する様式に一抹の不安がありましたが、これの解決法をほどなく発見して無事、乗り越えました。
子ども時代から慣れていたトイレの後始末、トイレットペーパーで始末するあの様式からおさらばして洗浄トイレに慣れてしまったので、昔を思い出して「挑戦」しますが、これが不安感一杯でなかなかうまくいかない。終わった後、シャワーを使って念入りに洗うよりない。しかし毎回、こんなことをやるのも面倒なのです。
ところが、レストランやエレベーター付近には必ず、誰でも使えるトイレがあります。点検してみるとここのトイレは洗浄式になっています。どう見ても日本のメーカー品と同じに見えるので不安はない。テストの状況もOKとなり、それからは毎日こちらに出張して用を済ましていました。誰も使っていないのだろうかと思うほど、いつでも空いていました。
お洗濯は楽ちん外注
国内での出張時の洗濯物は、お風呂に浸かったときに簡単に水洗いしてハンガーに下げる。これがいつもの筆者のやり方でした。船でもそうなるだろうと想像してきましたが、ここでは「ランドリーバッグ」なるものがあり、何でもかんでもこの袋に詰めて出すと、1回、800円で済みます。
洗濯に出した個数ではなく、洗濯物の体積になるので、袋にぎゅうぎゅう詰めにして出しても800円。詰め込めば、それだけ割り得になるという訳です。
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