PEACE BOATで世界一周の旅ーその4
2024/04/21
船長主催の歓迎会
深圳で乗船した中国の人たちを迎えて、1300人の乗客が一通り揃い、船長が主催するウエルカムセレモニーが船のど真ん中の7階ふき抜けの大ホールで開催されました。船上とは思えない規模と豪華さ、歓待するスタッフの立ち居振る舞いもそれなりに洗練されています。船長からのウエルカム・ドリンクのシャンペーンが配布され、式典が始まりました。
ウエルカムセレモニーは吹き抜け大ホールで華やかに展開されました
前日の船内新聞で、「思い思いのおしゃれをして」参加してくださいという呼び込みがあり、会場に行ってみると和洋それぞれに着飾った女性陣の華やかに圧倒されました。男性陣もそれなりに「趣向」をこらしており、筆者はタキシードに帽子をつけて出席しました。社交ダンスを20年間習ってきたので、燕尾服もタキシードもそれなりに着こなしてきたつもりですが、久しぶりのタキシードを身につけてみるとビシッと姿勢がよくなるのがいいところです。
映画「風とともに去りぬ」のヒーロー、Rhett Butler を気取ったつもりでしたが・・
式典は日・中・英の3か国語の通訳が入るのですが、日本人が大多数、そこへ互いに顔では見分けがつかない中国、台湾、韓国からの乗船客が混じり、あちこちに西洋人の顔立ちの人が散見しています。互いに運命共同体の船に乗ったfamilyですから、言葉は交わさなくても、そこはかとなく同胞・仲間・同志・戦友・・という意識が芽生えてくるから不思議です。
歓迎のバンド演奏やらスピーチと花束贈呈など一通りの式典が終了すると、ダンスパーティが始まりました。
式典後はダンスパーティで爆発
筆者が社交ダンスを始めたきっかけは、友人の整形外科医の助言からでした。膝関節から下肢全体に老化現象が見え、あぐらもかけない硬直化が顕著になって来たとき、脚を使うダンスがいいと薦められたのです。最初は、東京・日比谷の東宝ダンスホールで習っていましたが、そこの教師の紹介で、江東区門前仲町の毛塚ダンスアートアカデミーの会員となり、本格的に習い始めました。
社交ダンスはタンゴ、ワルツ、スローステップ、ルンバ、チャチャチャなど種目がいろいろありますが、どれひとつとっても際限なく奥が深いものです。習い始めて徐々にこの「道楽」の深淵をのぞき見ては、ため息をついてきたものです。
船上での記念ダンスパーティは、端的に言うと「イモ洗い」の様相でした。ともかくも船でダンスを踊ってみたいという気持ちがあるためでしょうか。華やいだ会話と笑いが会場全体を盛り上げ、ま、言ってみれば高齢者の合コンでしょうか。
タキシードで決めてきたのに、完全に浮いています。ステップなどというものではなく、足踏みしては誰やらの足を踏んだり蹴ったりの有様ですが、それがまた途方もなく楽しく愉快ですからどのお顔も幼児の時代に戻っていました。
日本と遮断された閉空間を楽しむ
新聞、テレビなど情報と手段がないので、日本国内と国際的な動きは、この1週間、完全に遮断されています。スマホとPCを持っているので、Wi-Fiにつないでネット情報は国内と同じ環境で見聞できますが、大きな制約がありました。Wi-Fi接続は船を通じてやるので、その料金がバカにならない。乗った当初は、誰もがWi-Fi接続を求めてサポートデスクに殺到しましたが、つないでみると国内と同じ環境になりますが料金が高い。
料金はスマホやPCに流通するデータ量に比例してかかりますが、YouTuberなどで映画を見ればあっという間に数千円になるという噂を聞いて、みな尻込みを始めました。きめ細かく使用するたびにセットしたり切ったりすれば節約できますが、これが面倒だから時間とともにスマホ・PCから離れて行ってしまう。
こうなると、完全自由時間。しかも3食、昼寝付きでタダ。実際はそれなりの料金を払っているのを忘れて天国気分。こうして船旅は、一週間が過ぎていきました。
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