日本は国民主権でなく国会議員主権になっているのは明らかに憲法違反
2023/02/01
日本は国民主権でなく国会議員主権になっているのは明らかに憲法違反
升永英俊弁護士から日本国憲法の解釈により、一人一票になっていない現状は国民主権ではなく国会議員主権になっていることを論理的かつ明快に主張・解説した文書をいただき感動しました。文書を写真で紹介します。
升永先生の主張・解説をより簡潔に要約してみました。以下の通りです。
日本国憲法は「主権は国民にある」と明記しています。主権とは、国の政治のあり方を最終的に決定する権力です。主権の行使について最高裁大法廷(在外邦人選挙権制限違憲訴訟、平成17年9月14日)は、要約次のように判示しています。
「憲法は国民主権の原理に基づき、有権者が両議院議員選挙で投票をすることは、国の政治に参加する固有の権利として保障している」
つまり国民の選挙権行使は、国民主権の行使であるとしています。ところが選ばれる議員は、選挙区によって等価値でない票によって選出されています。衆院選で約2倍、参院選で約3倍までばらつきがあり、平等でない選挙区で選出されています。国民主権の代表となっているはずの国会議員は、憲法に違反して平等でない選挙区で選ばれています。
こうして選ばれた国会議員は、国会の議決での投票では、全ての議員が等価値の一人一票の権利を行使して総理大臣を選出し、法案を可決しています。これは国会議員主権であり、国民主権ではないのです。国会の議決で各議員の投票する1票が全て等価値であることは、各議員が全員、同じ人数の有権者から選出されなければなりません。これは一票の格差のない人口比例選挙によってのみ実現可能なのです。①日本国憲法56条2項、②憲法1条、③憲法前文第1項第1文後段、④同第1文前段は、人口比例選挙を要求しているのに、最高裁はそれを無視した判決を出し続けています。
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