民主主義の原理を悪用した旧統一教会
この夏をしたたかに乗り越える力

正体隠しと様子見対応は表裏一体か

旧統一教会で最も許しがたいことは正体隠しです。これは初期の旧統一教会の迷惑活動を取材した体験から染みついた筆者の評価であり、今も変わっていません。正体を隠して善良な市民に接近する手口は、詐欺師と暴力団が代表格です。最初から正体を出して接近すれば、みな逃げるからです。

旧統一教会が立派な教義なら、最初から堂々と正体を名乗り活動を展開すればいいことです。旧統一教会は、信者に献金ノルマを課したり、いったん上納された献金は、返金義務がないとする「合意書」を献金者から取り、返金の請求を放棄させる文書に署名捺印させています。献金後の返金要求を法的に難しくしている手口です。善意に付け込んでカネをむしり取るようなやり方を私たちは、反社会的行為と言っています。

岸田内閣政務3役(大臣・副大臣・政務官)を務める自民・公明の国会議員73人のうち、32人が旧統一教会と接点がありました(NHKニュース)。その内訳は閣僚8人、副大臣11人、政務官12人などになっており、19人は行事・イベントに本人もしくは秘書が出席していました(読売新聞8月25日付け朝刊)。

国会議員は、いまになって接点をもった団体や組織を旧統一教会とは知らなかったなどと釈明しています。そうかも知れません。しかし今後の対応については、あいまいに付け足す言い方をし、国民の非難が強まるにしたがって「党としてもう一段踏み込んだ対応が必要だ」(8月24日の岸田首相)と対応を変えてきました。萩生田政調会長は、あいまいな言い方から「今後は関係を持たない」と言い方を変えてきました(8月24日BSフジ)。これは、国民の批判を見ながら小出しに対応策を変えてきたもので、できたら時間とともにうやむやにしたいとする姑息な考えではないでしょうか。

「正体隠しと様子見対応」。表裏一体の関係に見えてきました。

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