初期の旧統一教会を取材
2022/08/15
1970(昭和45)年1月29日の読売新聞夕刊社会面トップ
筆者が世界基督教統一神霊協会(統一教会)の初期の街頭活動を取材したのは1970年1月でした。当時、読売新聞社会部の警察担当をしているとき、都内の主ターミナル駅でカンパを装った「花の押し売り」を取材し、その異常な行動を取り上げました。
「ダニのような ヘビのような」しつこさを語った記事を読んでください。当時の警視庁もその異常ぶりを認めて、道交法違反として摘発する動きを見せました。
筆者は、当時の統一教会関係のリーダーであった笹川良一氏を追いかけ、大阪出張中のホテルで捕まえ、電話で取材しました。笹川会長は「そのような迷惑な活動は許しがたい。すぐにやめさせる」と強い調子で語りました。
驚いたことに翌日から、都内の繁華街で活動していた統一協会の花の押し売りは、一人もいなくなりました。警視庁も驚いていました。その後、別件で笹川会長にほんの短時間会った際に、正義感のある人物のように感じましたが、主義・信条まではわかりませんでした。
統一協会はやがてマインドコントロールで信者を増やし、霊感商法など反社会活動へとエスカレートしていきました。
筆者はその後、別のテーマの取材で忙しく、統一協会のことなどすっかり忘れていましたが、ほぼ20年後に霊感商法の被害者と偶然に出会い、統一協会の反社会活動のあらましを知って驚愕しました。
「花の押し売り」時代から、統一教会は警視庁からもマークされる団体だったのです。それが名称を変え、活動が地下に潜っていきましたが、実態は不条理な「カネ集め」であり、その多くが政界工作資金として国会議員に流れていきました。
安倍元首相の銃撃事件をもとにして、その反社会的活動の全貌が姿を現してきています。今度こそ、実態を解明し、多くの被害者を救済しなければなりません。筆者は社会正義とジャーナリストの立場から、自分のできることをいま考えています。断固としてやりたいと思います。
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