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 森戸佑幸さんが、11月20日午後4時、東京・五反田のNTT東日本関東病院で、急性骨髄性白血病のため亡くなりました。80歳でした。「新薬の治療を受け起死回生の回復をするんだ」と電話口でお元気に語っていた1か月後の訃報でありまことに残念です。

 コロナ禍のご時世であるためお別れは、親族だけの密葬を執り行うということでした。

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在りし日の森戸さん

(前列右端、左隣りは大村智先生、東京理科大学キャンパスで)

 

 21世紀構想研究会では、2011年2月22日に開催した第85回21世紀構想研究会で「シニア・ベンチャー企業を立ち上げるーあくなき挑戦、魅力ある人生を求めて」のタイトルで講演を行い、生涯発明家・事業家の活動歴を語り、会員の皆さんに感銘を与えました。

 森戸さんは1973年に光ファイバー、光デバイス製造業である株式会社モリテックスを創業して東証1部上場まで育てあげて退任、今度はユーヴィックス株式会社の創業者となり、光触媒などによる除菌・脱臭・消臭機器の開発・販売に意欲を燃やし多数の特許出願・取得をしてきました。

 財団法人・日本発明振興会協会より発明振興功労賞を2013年までに計3回受賞、2015年には、東京都知事より発明大賞東京都知事賞を受賞し、発明家・事業家として最後まで社会貢献してきました。

 また私財の中から総額12億535万円を東京理科大学に寄付し、大学はその寄金で神楽坂キャンパスに森戸記念館、野田キャンパスに森戸記念体育館を建設しました。

 昨年の今ごろは、ほぼ一か月に渡ってヨーロッパ諸国の企業を回って技術開発と事業化への情報交換を行い、帰国直後に急性白血病で入院し、その後、入退院を繰り返しながら治療を続けていました。病床にあっても常に前向きで発明人生を語った稀有の事業家でした。謹んで逝去を悼みご通知いたします。