「私がまるで安倍元総理を殺してしまったような錯覚に陥った」
2022/09/05
NHKクローズアップ現代(クロ現、9月5日夜7時半から放映)は、息子からの心の叫びを受け、苦しみを語った旧統一教会信者の苦悩をこう語らせました。安倍総理銃撃事件を受けたジャーナリズムの問題意識を凝縮した、すごい番組でした。
銃撃事件のよってきたる背景を語っており、高額献金に応じて一家が自己破産した実例など多くの悲惨な信者の話と信者同士の間に生まれた信者二世の苦悩を余すところなく報告した番組でした。
これまでテレビ局各社のワイドショーや特番、さらに出版社の週刊誌・月刊誌なども特集記事で埋めてきました。どの報告も旧統一教会の反社会的活動、財産収奪、人権侵害などを報告してきました。
新聞を除くジャーナリズムが、これほど一致した姿勢と視点で問題を指摘し、政治との関りで国家の危機を訴えてきた例は歴史的になかったことです。全国紙(東京新聞を除く)は、いったいどのような編集方針で旧統一教会の問題点を読者に伝えてきたのでしょうか。
この日のクロ現では、安倍元総理の銃撃事件のあと、両親が旧統一教会信者同士の間で生まれた信者二世が孤立を深めていた現実を報告しました。韓国の教団関係者は「いまだ多額の献金をするのは日本くらいだ。日本の信徒は、日本よりも韓国の協会運営を助けるために献金している」と語っていました。
二世信者になった人々の苦しみと、旧統一教会の理不尽で許しがたい教義と献金強要の有様を様々な証言で報告しました。
多額の献金、信仰や霊感商法の強要。そして2009年に、教団がコンプライアンス宣言したあとでも、困窮した家庭に対し高額献金を強要してきた現実を実証的に放映しました。献金による経済的な損害だけでなく、二世は人権も侵害されてきたと訴えました。苦しむ宗教二世の子を持つ一世信者のなかで、安倍銃撃事件をきっかけに脱会した一世の苦しみも語らせました。
見なかった方は、是非、見逃し配信から見てください。歴史に残る番組です。
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