国葬に反対する国民感情をあなどる政治センス
2022/09/07
国を挙げて取り組む国葬という祭事に、過半数の国民が反対するのは、世界でも多分初めての珍事ではないでしょうか。各種世論調査結果は、みなそう出ています。筆者は7月15日のフェイスブックにアップした「歴史に刻まれた4つの汚点」の一つとして国葬反対を主張しました。「数々の反社会的な行動を繰り返し、問題を起こしていた団体とかかわってきた元総理を国葬として執り行うことに筆者は反対します。これこそ歴史に残る汚点と断じます」と表明しました。
8月5-7日調査の読売新聞世論調査では、国葬を評価する(賛成)49%、評価しない(反対)46%でしたが、9月2-4日の同世論調査では、賛成38%に対し反対派56%に大逆転しています。
日増しに明らかになっていく旧統一教会の反社会的活動と政治の癒着が次々と明らかになり、国民は不信感を募らせていきました。
それに拍車をかけたのが自民党の有力議員の「言い訳」でした。一見明白に虚言と見える言い訳を言ったり、世論動向を見ながら小出しに言い方を変えながら、最後の最後に「今後関りを持たない」という表現に変えました。国民をあなどる変転です。
国葬経費の説明も、岸田総理は当初の閣議決定では2億5千万円と発表していましたが、その数字は信用できないとの指摘が相次ぎ、6日には総額16億6千万と変えてきました。
極め付きは自民党・二階俊博・元幹事長の講演会での発言です。旧統一教会との関係で批判を浴びていることに対し「自民党はびくともしないよ」と発言し、国葬については「やらなかったらバカだ」と発言しました。この程度の語彙力でしか語れない人物が政界で幅を利かせているのです。国葬に反対する国民が増えていくのは当然ではないでしょうか。
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